このコロナ禍において、オンライン会議システムを用いて総会を開催した法人と、みなし総会を採用した法人から質問をいただいたので、今回は、その場合の議事録について紹介します。
Q1
オンライン会議システムで総会を開催しました。
議事録に「日時及び場所」を記載することと定款に定めていますが、この場合、「場所」の記載はどうすればよいですか。
A:総会議事録を法務局に提出する場合を想定して、法務局に問い合わせをしたところ、場所には、例えば議長を務めた方の場所(理事長宅など。住所の記載は不要)を記載し、「出席者の音声が即時に他の出席者に伝わり、出席者が一堂に会すると同等に適時的確な意思表明が互いにできる状態となっていることにより、オンラインで会議を行った」
という一文を加える旨、説明いただきました。
参考にしていただけたらと思います。
Q2
みなし総会が成立した場合の議事録の様式はありますか。
A:決まった様式はありませんので、以下の記載例を参考に作成ください。
=======================
特定非営利活動法人○○○○ 総会議事録
1 総会の決議があったものとみなされた事項の内容
(1) 2019年度事業報告について
(2) 2019年度決算について
(3) 2020年度事業計画について
(4) 2020年度予算について
(5) 定款の変更について
(6) 役員の選任について
◎一般的な通常総会で想定される決議事項を参考に記載しています。
2 提案者の氏名又は名称
○○ ○○
3 総会の決議があったものとみなされた日
○○年 ○○月 ○○日(○)
◎全会員から同意を得られた日を記載します。
4 議事録の作成に係る職務を行った者の氏名
●● ●●
以上のとおり、特定非営利活動促進法第十四条の九(※1)の規定に基づき、同意の可否の意思表示を求めたところ、社員の全員から書面(又は電磁的記録(※2))により、これに同意する旨の意思表示があったものとみなされたので、これを証するため、提案者及び議事録作成者がこれに記名押印(※3)する。
○○年 ○○月 ○○日
◎議事録を作成した日付を記載します。
提案者 ○○ ○○ 印
議事録作成者 ●● ●● 印
※1 定款に定めがあれば定款の条項でも可です。
※2 定款に定められた方法をご確認ください。(定款にみなし総会に関する事項を定めていない場合、特定非営利活動促進法第十四条の九により、書面又は電磁的記録が認められています。)
※3 定款の総会議事録の作成について確認ください。
=======================
こちらのURLからダウンロードできます(wordファイル)
https://shimin-sector.jp/wp/wp-content/uploads/2020/05/minashisoukai.docx